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メンタル不全 アーカイブ

2007年04月05日

<竹内 宏行>メンタル不全(第一回/心身症)

こんにちは、メンタルアップカウンセラーの竹内宏行です。

だんだんと暖かくなり、春らしい陽気になってきましたね。

今年は、それほど花粉の量も多くはないとはいわれていますが、それでも花粉症に悩まされている方も多いのではないでしょうか。

私も、この季節は外出の際にマスクが欠かせない一人です。

さて、季節の変わり目、特に春は心の調子を崩しやすい時季といわれていますが、今回から数回に分けてメンタル不全について考えてみたいと思います。


メンタル不全とは、心の不健康状態を総称する言葉で、精神疾患や行動の障害などが含まれており、よくイメージされるものに「うつ」などがあります。

今回は、その中の「心身症」について書いてみたいと思います。


「心身症」と聞くと耳慣れない言葉かもしれませんが、「自律神経失調症」とも呼ばれ、我われにとってかなり身近なものであるかと思います。

心身症とは、 「心理的なことが原因となって身体に病気の症状が現れるもの」で、例えば、胃潰瘍や喘息、高血圧、糖尿病、下痢や便秘、腹痛、頭痛などがあり、呼吸器、循環器、消化器など、人によってさまざまな箇所に症状が見られます。

よく言われる「ストレスで胃が痛い…」といった症状も心身症の一つですね。


ただし、このような症状のすべてが心身症というわけではなく、あくまでも、その原因が心理的なストレスなどによる場合が心身症ということになります。

また、心身症は子どもに発症しやすく、その原因が親子関係によることも多いといわれています。


心身症になりやすい性格傾向としては、競争心が強く、時間に追われていつもイライラした感じがあり、絶えず物事を達成しようとする意欲をもつタイプや、きまじめで周囲の人に気を遣い、自己犠牲的に周りの期待に応えようと努力するタイプの人だといわれています。

また、自分自身の心(感情)に気づきにくく、気持ちを言葉で表現することが苦手なタイプの性格傾向もみられます。

このような性格傾向がストレスとなり、心身症になる可能性が高くなるのです。


心身症の治療には、単に身体症状の治療や生活習慣の改善だけではなく、カウンセリングを含む心理療法が有効であるといわれています。

これは、心と身体の関係に気づき、心のケアをすることにより、自分自身で主体的に症状をコントロールすることの大切さを意味しています。

もし、あなたが身体の不調に気づかれたとき、身体だけではなく心にも目を向けてみてはいかがでしょうか?

もしかしたら、その原因は心の問題なのかもしれません。

ひょっとすると…あなたの心が身体を通じてあなたに助けを求めているのかもしれませんから。

2007年04月23日

<竹内 宏行>メンタル不全(第二回/神経症)

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こんにちは、メンタルアップカウンセラーの竹内宏行です。


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4月になり、新年度や新学期を迎え、なにかとストレスを感じている方も多いと思いますが、できるだけ無理をしすぎず毎日を過ごしたいものですね。

さて、今回は、前回に続いてメンタル不全について考えてみたいと思います。

今回は、「神経症」についてのお話です。

神経症は、「ノイローゼ」とも呼ばれ、心理的なことが原因となって神経系に起こる症状です。

調子が悪いために病院に行っても、特に悪いところはないと診断されてしまうことが特徴です。

先日お話ししました「心身症」とも似ていますが、その違いは、心身症は医学的にはっきりとした身体の病気が認められますが、神経症は医学的にはっきりとした症状が診断されないことです。


神経症は、大きく分けると①神経衰弱、②強迫神経症、③不安神経症(パニック障害)、④ヒステリーなどに分類されます。


①神経衰弱とは、

   身体の疲労感や不眠、頭痛などであります。


②強迫神経症は、

   無駄で意味のないことだと自覚しながらも、強迫観念によって特定の行為をしてしまう症状です。

例えば、「外出の際に、何度も戸締りや火の元の確認をしても気がすまない…」「数十分もの時間をかけて手を洗ってしまう…」などがあります。


③不安神経症(パニック障害)とは、

   突然、心拍数が上がり全身が緊張して汗をかき、息苦しく、気が遠くなったり吐き気や胸の痛みを感じたりします。

とくに発作が起きやすい場所は電車などの乗り物の中で、一度発作が起きた場所や乗り物に対して、「また具合が悪くなるのでは…」という不安から「その場所に行けない、電車に乗れない…」といった恐怖感や不安感に悩まされてしまいます。


④ヒステリーとは、

   一般的にいわれる「ヒステリーをおこす」などとは違い、感覚や運動機能の麻痺、痛み、失神などの症状があるにもかかわらず、身体の病気ではなく精神的な原因による症状です。

例えば、「うるさくてたまらないと感じている特定の他者の声だけが聞こえなくなる」「小さな子どもが、母親が仕事に出かけようとすると急に歩けなくなる、熱を出してしまう」などがあります。


神経症の治療には、薬物療法に加え、心理療法などが用いられ、心身症同様、身体と心の両面からケアしていくことが効果的だといわれています。

また、神経症の原因は、心理的なものに加え、性格や環境などが絡み合っていて、特に子どもの場合は親子関係(親の影響)が大きいといわれています。

そのため、子どもの場合は、本人に対する治療だけではなく、両親に対するカウンセリングによって総合的に本人をケアしていくことが大切です。

私の経験でも、親御さんがその点についての意識が高く、お子さんとの良い関係作りに積極的である方ほど、ご本人の症状の改善に良い効果を与えると実感しています。

神経症や心身症などは、ストレスの多い現代社会で特に多くなってきているといわれています。

生活の中で心理的な悩みの種は尽きないものですが、職場や学校、家庭や地域において、お互いに心の健康を支えあえるような良い人間関係を広げていきたいものですね。

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2007年05月02日

<竹内 宏行>メンタル不全(第三回/適応障害)

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五月となり、新年度を迎えてから一ヶ月ほど経ちましたが、「五月病」といわれるように、新しい環境に適応することに苦労されている方もいらっしゃるかと思います。

今回は、ちょうど五月病の季節ということで、「適応障害」についてお話ししたいと思います。


適応障害とは、入学、就職、独立、結婚、出産などといった環境の変化にうまく対処できず、勉強や仕事を続けられなくなるなど、日常生活に支障が出てしまう状態をいいます。


新しい生活環境の中で、最初のうちは気が張っているために何とか馴染もうと頑張るものの、次第に疲れがたまってしまい、どうしても目の前の状況に適応できなくなってしまうことです。

抑うつ気分や絶望感、不安やイライラ感などを覚え、その結果、不登校や出社拒否、引きこもり、また、対人関係でのトラブルなどを起こしてしまう場合もあります。


その原因は、環境の変化からくる明らかなストレスによるもので、もともとストレスに弱いタイプの人や、心の傷つきやすい人に多く見られるといわれていますが、適応能力の高い人でも、過度なストレスによって適応障害を起こす場合もあります。


また、適応障害の改善には、カウンセリングなどの心理療法を受けながら、不安感やうつ状態の軽減のために補助的に薬を服用したりもします。

適応障害は、その原因となるストレスがなくなれば次第に回復していくといわれています。

しかし、その後の生活の中で、また同じように大きなストレスを伴う環境の変化(人生の節目)を迎えた際に、再び適応できずに苦しむことも予想されます。


そのような点からも、日頃からストレスとうまく付き合う方法(ストレスコーピング)を身につけておきたいものですね。


生きていく中で、ストレスをなくすということは不可能に近いでしょうが、ストレスコーピングを身につけ、また、そのレパートリーを増やしていければ、大きなストレスを感じた際にもうまく対応することが可能かと思います。


最近、よく耳にする「ストレスマネジメント(ストレスとうまく付き合うこと)」という考え方や、心の健康の維持・向上という意味からも、予防的な効果のあるカウンセリングのご利用をお薦めいたします。

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